難民キャンプとラサ
ガラガラと粗末な木の引き戸を開けると、薄暗い部屋で小さな子どもたちが眠っていた。お昼寝の時間だ。
ここはネパール、カトマンズにあるTibetan refugee camp「チベット難民キャンプ」。親たちはキャンプ内にあるカーペット工場で働いている。
扉の正面には、使い古した真っ白な黒板に、丁寧に描かれたチベット文字。壁にはチベット医学の曼荼羅だろうか、興味深い、薬草が並んだポスターが数枚貼られていた。
ここは粗末で暗くて、隙間風も入ってきそうな処ではあったけれど、えもいわれぬ温かみを感じる場所だった。
国を追われても引き継がれているアイデンティティが、子どもたちの未来をしっかり支えていくだろうと感じたからだ。
Hiroko Motomura









